のどの痛み

ノドの痛みの原因

イラスト:のどの痛み

ノドの痛み、発熱を主な症状としたものを咽頭炎(いんとうえん)といい、子どもによくみられる病気です。ほとんどはウィルスが原因による風邪で、咳、鼻水をともない、2-3日で自然によくなります。しかしなかにはA群溶連菌という細菌感染によるものがあります。5-15才のこどもによくみられます。溶連菌によるものか風邪なのかは、ノドを綿棒でこすって細菌の有無を調べることにより診断します。

溶連菌咽頭炎の注意

この感染で大事なことは合併症が起こりうることです。咽頭炎そのものは1-4日で何もしなくても自然によくなります。しかし抗生剤でしっかり治療しておかないと、リウマチ熱や腎炎などをおこすことがあります。リウマチ熱はいろいろな症状を呈しますが、なかでも問題になるのは心臓への合併症です。心筋炎や慢性の心臓弁膜症を起こし心不全にいたることもあります。溶連菌感染は頻度が多く、またこれらの合併症は防ぐことができるので、小児科医はその診断、治療には非常に熱心です。 咽頭炎そのものは、1-2日抗生剤を飲めば症状はすぐによくなります。しかし症状がよくなったからといって薬を途中でやめてしまうと、細菌が十分死んでいないため、上に述べたような合併症がおこることがあります。溶連菌と診断されたらたとえ症状がよくなっても、処方された薬を全部飲みきることがとても大切です。

通常のノドの痛みで溶連菌が出ない場合は一般的に抗生剤は必要ありません。

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